.Lastupdate: Fri Aug 25 15:50:30 2000.

ランチュウ

新宿小田急百貨店にて 2000 円で購入したランチュウ's.
桜井良平氏提唱の「調和タライ」飼育を目指しています.
立派なランチュウを飼いたいというのは, 子供の頃からの夢でした. 小学校高学年の頃, 兵庫県は明石に住んでいた叔父の手ほどきで, ランチュウとオランダを飼っていました. 20 年近く前の, その頃は, 関西ではオランダが盛んに飼われていたようです. 確かに, 長手の, 立派なオランダでした. ランチュウは, 屋外に保温したプラスチックケース数面で, 簡単な仔引きもする程度に飼っていましたが, しょせん子供の娯楽, 長続きしませんでした. その叔父に見せてもらった「我輩は蘭ちゅうである」 という本は, なかなかの解りやすい手ほどきの本だったと記憶しております.

最近, 金魚熱が再発してからは, 土佐錦の美しさと土佐錦造りの奥深さ に興味が移ってしまったので, このページのランチュウには, それほど手をかけていません. レベルも高くないでしょう. 本気で金魚を育てたいのなら, 店ではなく愛好会などの方から入手される方が, 宜しかろうと思います. それも, 春に行なわれる稚魚の分譲の方が, 良いものが含まれる確率が高いのではないかと思います. もっとも, 上手に育てないと良いものには育たないかと思いますが. この魚は, 5 月初旬に店先で頑張って選んだものですが, 素人目にもわかる欠点がいくつもあります. が, まあいいや. 最初から 3 尾で, 親魚まで育てようと思います. 仔引きはしないつもりです.

このランチュウの飼育方針は, オランダのハナちゃんと同じく 「死なせない」ということです. ただ, 購入当時黒子でしたので, ハナちゃんよりは, 大きく育てることも 視野に入れた飼い方をしようと思います. 立派なランチュウにするためには, エアーや濾過器や底石は邪魔です. しかし, これらによって水換えの回数を減らすことができます. 手抜きができるということです.

「金魚百科」桜井良平著に, 水槽の中でバクテリアや藻が小さな生態系を作る 「調和水槽」が説かれ, さらに江戸以来の伝統的な容器である陶製鉢でも 同じように底石や濾過器を使う方法が流行しないだろうか, ということが 書いてありました. ランチュウのように, 上見の魚では良い方法だと, 私も思いました. 手抜きであることには変わりないのですが. ということで, 直径 60 cm のタライを用いて「調和タライ」を作ることを, このランチュウで目指しています.

室内なので, タライには保温は施していません. 保温というのは, 外気の変化を受けやすいプラスチックの周りを 断熱材 (発泡スチロールなど) で覆うことです. 金魚の場合, 産卵の時や病気にでもならない限り, ヒーターとサーモスタットは 必要ないと, 私は思います. 夏に暑くなって魚が死ぬ場合は, 魚の飼育密度が高すぎるからでしょう. また, 水槽よりも表面積が大きい タライでは, 酸素が水に溶けこむ速度も速いでしょう. ハナちゃんの水槽と同じく, エアーは極力弱めにかけています. 本来エアーがなくても育つ程度の尾数しか入れていませんし.

水換えは, 夏でも 2 週間に一度程度です. そのとき, 壁面の苔は表面の汚れを取る 程度にしています. 水作 S のフィルターと底石は, 溜水で洗っています. タライに戻したときに, もわっと汚れが浮き上がらない程度です. 元水は, 1/3 から 1/5 程度を戻しています.

餌は, サイコロ状に個別パックされている, 殺菌済みの冷凍赤虫を, 毎朝 2-3 個入れています. 水で溶かなくても, 水面に浮かんでいる状態から溶けて 落ちて来たものを順に食べています.