.Lastupdate: Tue Apr 16 00:46:50 2002.

VAIO SR1G/BP で Linux を使う話

生活の友 Sony Vaio SR1G/BP (2001.5〜)
CPU : Cerelon 550 MHz
Memory : Micro DIMM PC100 192 MB (GM-SMH128M)
OS : Debian GNU Linux 2.2 Kernel 2.2 + Windows Me
デジタル携帯通信カード : Panasonic TO-CAD9600 (Linux ok)
LAN & モデム コンボカード : Micro Research MC336LAN (Linux ok)
LAN カード : Corega PCC-TD (Linux ok)

これを選んだ理由は,
・Linux + X Window + emacs + etc という使い方であり余るパワーがある.
・まぁ, 安い (本体 17 万円)
・まぁ, 軽い (1.3 kg) これより重い PC は持ち歩けないぞ
・まぁ, バッテリの持ちが良い 新幹線で東京←→大阪間くらいは余裕.
この国で暮らしていると, 電車に乗ることが多いです. 購入の際のポイントは, 軽くて, バッテリの持ちが良いというのが第一の条件でした. 対抗馬として, SONY VAIO C1VJ, CASIO FIVA 206, などの Crusoe 機を 考えなかったわけではないのですが, 画面の大きさと 計算機としてのスペックとのバランスを考えたときに, 現時点では SR が一番良いと思ったのでした.

● Debian のインストール
どうやったのか, 忘れました. SR 付属の CD-ROM ドライブは Bootable CD-ROM を読めますので, debian の CD-ROM を入手して適当にインストールしました. 最初の起動時に boot: で, linux ide2=0x180,0x386 と カーネルパラメータを渡すと, CD-ROM から root disk その他を読み込んでくれます.

● 音は alsa で
インチキ potato 使いなものですから, kernel と module 類は source から作ってます. alsa は alsa-driver-0.5.12.tar.bz2, alsa-lib-0.5.10b.tar.bz2, alsa-utils-0.5.10.tar.bz2 という組合せで, ymfpci のドライバで 音が出ます. /etc/modules.conf の抜粋.

# ALSA portion
alias char-major-116 snd
alias char-major-14 soundcore
alias snd-card-0 snd-card-ymfpci
options snd-card-ymfpci snd_index=0 snd_dac_frame_size=128 snd_adc_frame_size=128 snd_ac97_frame_size=128
alias sound-slot-0 snd-card-0
alias sound-service-0-0 snd-mixer-oss
alias sound-service-0-1 snd-seq-oss
alias sound-service-0-3 snd-pcm-oss
alias sound-service-0-8 snd-seq-oss
alias sound-service-0-12 snd-pcm-oss
options snd snd_major=116 snd_cards_limit=1 snd_device_mode=0660 snd_device_gid=29 snd_device_uid=0
alsa のモジュールもロードできた, アンプの mute もはずした, にも かかわらず, 音が飛び飛びになるときは, PnP OS を解除しましょう. マシン起動時に F2 .

● Winmodem でも使えます
SR についてるモデムは Conexant (旧 Rockwell) Softmodem HSF modem です. これは悪名高い Winmodem です. /proc/pci にて Vendor id=14f1. Device id=2443. というデバイスとして kernel (2.2.x) から見えます. linmodem-howto に書かれているように, これまでは, http://linmodems.org/ から辿れるところに HSF モデム自体のドライバはあったのですが, 2443 では使えませんでした. ところが, 最近の Marc Boucher さんの linmodem ドライバでは 2443 に対応しました. ここから hsflinmodem-4.06.06.01mbsibeta01121400-1.i586.rpm をいただいてきて,
% alien hsflinmodem-4.06.06.01mbsibeta01121400-1.i586.rpm
して .deb に変換したところ, 失敗したのですが, こんな感じ
dpkg-deb: ../hsflinmodem_4.06.06.01mbsibeta01121400-2_i386.deb にパッケージ `hsflinmodem' を構築しています
dpkg-deb: 設定ファイル `(contains no files)' がパッケージ内にありません。
dh_builddeb: command returned error code
make: *** [binary-arch] エラー 1
./hsflinmodem-4.06.06.01mbsibeta01121400-1/
の作業ディレクトリの下にある usr/ etc/ 以下を / に強引にコピーします.

でもって, INSTALL に書かれてあるとおり,
% /usr/sbin/hsfconfig --country=JAPAN
すると, 自動的に kernel に合った module を compile してくれて, /dev/modem などの device file を作ってくれます. あとは, PPxP などで /dev/modem を通して通常の modem と 同じように通信できました. linmodem 恐るべし!

最近 (2002/04/15) 再びドライバを入れ換えたのですが (hsflinmodem-4.06.06.02mbsibeta02041300), alsa を有効にしたときに
LinuxHookInterrupt: request for IRQ 0 failed
とエラーが (dmesg) 出て, モデムの初期化に失敗したというダイアログ (ppxp) が出ます. これは, ソース中の ./modules/osspec/linuxres.c に

BOOL    LinuxHookInterrupt(void *pPciDev, void (*isr)(int irq, void *devidp, voi
d *unused), void *devid)
{
        struct pci_dev *dev = (struct pci_dev *)pPciDev;
        int err;
	↓この一行を追加
        dev->irq=9;     
        err = request_irq(dev->irq,
一行追加すると, うまくいきました. しかし, 一度 ppxp で connect して, disconnect して, 再度 connect しよう とすると失敗します. その場合は, 面倒ですが su; hsfstop とすると 再接続できます.

● XFree86
この機種の graphic card は Savage/IX です. これに対応した XFree86 を用意する必要があり, http://www.probo.com/timr/savagemx.html ここが配布元です. xserver-svga_3_3_6-savage_1_i386.deb を探して入れました.

● Sony timer 発動か, 俺が悪いのか, バッテリ
最近 (2002/04/15) もう, この VAIO が手放せなくなっていて, 起きている間はほとんど使っています. 家で行う作業のほぼすべて (スキャナーなど古いデバイスの操作以外 i.e. web, メール, モノ書き, データ整理, プログラム書き, 作曲, お絵書き, デジカメの写真処理), 仕事場では蓋を閉じたまま主たる文房具として, 新幹線や飛行機で移動中も. 最初購入したとき, モバイルギア と同じノリで, AC 使用のときもバッテリを差したまま一日中稼働させていました. すると, 半年も経たないうちにバッテリが壊れてしまいました.
% cat /proc/apm
1.13 1.2 0x03 0x01 0xff 0x80 -1% -1 ?
つまり, 存在しないのと同じ. 最近知ったのですが, 「Li+ 電池は熱にもの凄く弱い」のでした. そこで, 購入後一年近く経ってからソニーの営業所に持っていったら, 無償交換してくれました. ついでに HDD も異音がすると言ったら, それも無償交換してくれました. かたじけない. ということで学んだことは,
・バッテリは AC で使用するときは本体からはずす.
・そのとき, 100 % 充電で保存しない (工場出荷時は半分程度らしい).
・キーボードカバーは使わない (それまで使っていました).


● MIDI 関係
Roland の UM-1 という, USB ←→ MIDI ケーブルは, 約 4000 円と安価に PC とシンセを接続できます. まぁ, IN/OUT 一組 16 ch だけなので, 本格的に打ち込みをするには 不十分かもしれません. が, わしは P. と Drum. と若干余りの チャンネルがあれば十分なので, それは問題なし. それよりも, ノートで MIDI が操作出来るということは, 「どこでも打ち込み」が 出来るということで, 非常に重宝しております. UM-1 は, Windows と Mac 用のドライバがあります. あとは, シーケンサーのソフトですが, まともに買うと高い. 以前は Mac で Performer を使ってたのですが, Windows 用のものでは jazz++ というのがあって, これがなかなか優れもの. jazz++ は, Version 3 から GPL で本来 Linux で使えるということで, あとは UM-1 のドライバがあればいいのですが, なんと NOTEMIDI というのが, あります. でも, 今のところ, Kernel 2.2.x では USB 関係は今一つだそうなので, Kernel 2.4.x を入れたときに Linux + jazz + NOTEMIDI を 試してみることにします.