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12 月 02 日: 3/4 楽器


チェロ: Ena No. 101 3/4 (恵那楽器製)
弓: Ena 3/4


サンプル演奏

(NHK 大河ドラマ「篤姫」 オープニングテーマ曲 無伴奏チェロ)
チェロ: ENA Cello No.101,弓:ENA,弦:スピロコア,ヤーガー, 録画:iPad


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この週末に, 新作の日本製の 3/4 の分数楽器のチェロと弓のセットを 買いました. これまで (1/4, 1/2),息子の楽器は先生の門下の楽器だったんですが 3/4 は自分で探してってことで, 探し始めたら勢いで(笑). 3/4 が沢山置いてある店ってあまりないと思うのですが, 数台置いてある店があったので,ふらふらっと行きました. ドイツの量産品と,10 年くらい経過したピグマリウス, それと,この恵那バイオリンの 3 台を 2 時間くらい試奏して, 恵那にデフォルトで張ってある弦が,ちょっとイマイチだったので, 弦をスピロコア-ヤーガに張り替えてもらったらパワーが出たので, 息子がこれから習う曲の音が出ることを確認して,えいやっと購入しました.

あんま練習しないし,フルサイズになるまで 2 年くらいしか弾かないだろうし, コンクール出るわけじゃないから,と思うのですが,一方で, 自分自身は子供の頃に親が鳴らない楽器しか与えてくれなくて 随分苦しんだので,その辺の良心の呵責との闘いの 2 時間でした. ドヴォコンとかピアッティとか,子供が習う曲を一通り弾いてみましたが, 発表会で弾く程度には鳴ると思うんですが,というところで. 安い楽器しか買ってくれない親に対する怒りって, じわじわっと湧いてくるんですよ. (というか僕の親は購入すらしてくれなかったわけですが). 貧乏学者は辛い.

フルサイズになったら,本番は僕の楽器を使っていいから (これでもコンクールで勝つには不十分だろうが, どんな難曲でも一通り音は出る.鳴らない楽器や弓だと, 弾けないって曲があるんですよ. なんてことを考えてググってみたら,僕と同じ Paolo Traversi の楽器で, 上原ありす さんという方が, コンクールで入賞し,東京藝大を卒業され,ドイツに留学中, とのことで,是非,ご活躍を祈念したいと思います), 後は大人になってから金持ちになってねって感じです. 普段の楽器も,もうちょっと鳴るのを自分で選ばせようと思います.

分数楽器って,何を買っても基本的にイマイチなんです. ヨーロッパのオールドのコンクールに出てる子の楽器とかを 掘り当てない限り.あとは,こんなもんかなあと思った 30 万の ドイツの新品が,昔の僕の楽器そっくりで, 弾いてる間に嫌になってきて.本当,悩みます.

恵那バイオリンは,これまで存在すら知りませんでしたが, スズキバイオリンの兄弟会社だったようで, 鈴木が初心者向けを中国で作るようになってから, 自社ブランドに切り替えたそうです.

これまで 1/4,1/2 はスズキだったので傾向が一緒かと 思いましたが,まあ,大体同じ方向です. しかし,この楽器の一番残念なところはニスです. もうちょっと高級感があったらいいのに. スズキの No. 72 の方がよほど高級感がありました. これ,ニスを代えたら,もっと売れるようになると思います (関係者の人は見てくれるかなあ). 音を出す,本来の意味での 楽器としてのポテンシャルは,同じ価格帯のドイツ製より上です. 中音域がとくにモサモサしないというか,はっきり音が出ます. また,高音域の音,フラジオレットも素直に出ます. 要は,子供の練習用に必要な機能は満たされていると思います. ピグマリウスは,いろんなランクがあるようなので 一概には言えませんが,今回試した恵那の方が,強い音が出ました.

購入した次の週末,駒を調整してもらったら,とても弾き易くなりました. A 線が高かったので,激しく弾くと D 線を弾くときに A 線を ひっかけてしまう感じがしました. 結果的に,僕の子供の頃に弾いてたミッテンヴァルトの量産品よりも, はるかに良く鳴ります.3/4 なのに. D 線の弾きにくい感じが解消されました. 親指のポジションが出てくる前のあたりって, D 線が鳴らないと悲しくなっちゃって練習になりません. きっとこれで練習するはず.

弓は,普通に考えたら杉藤の OEM なんじゃないかと思います.

上から,子供の頃に使ってた 1981 年ごろの杉藤, 今回の ENA,僕の Paulus. 同じような安物グレードでも,昔の杉藤に比べてシュッとしてる. 運動性も,Paulus ほどじゃないが,悪くない.

ということで,恵那のセットなのですが,楽器店のページでも Youtube などでも,「どんな感じの楽器なのか」という情報が 見当たりません. ということで,恥を忍んで 昔,編曲した曲 をアップロードしました(上記). 葉加瀬太郎さんが,自分のブランドのヴァイオリンを ここで作っているので,音も聞けるし,多少は参考になるかと思いますが, 分数楽器のチェロについては,ちょっと参考になりにくい. この楽器は,分数楽器の世界でこそ真価が発揮されると思います. あと,写真などの見栄えだけで購入を決める場合, この楽器は不利になるのではないかと思います. 是非,店頭で試してから決めた方がいいと思います.

あと,最初に張ってある弦では力強い音が出ません. スピロコア,ヤーガー,ラーセンなどを張るべきだと思います. まあ,スズキのものをはじめ分数楽器の量産品は大体が, 弦を張り替えると印象が変わります. それだけ準備したら,子供が 2 年くらいレッスンするための 楽器としては良いのではないかと思う次第. 親としての役目を果たしたかどうか,うーむ...