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　「ロストロポーヴィチ」の字が読めますか？その横に、ショスタコビッチの ポスターが貼ってあります。ショスタコビッチ記念ホール、なのだそうで。 うーむ、ペテルブルグの市民がうらやましい。 クララ シューマンやリストもやってきたそうだ。
　　　　　 World Cello Congress IIのページ
　さて、この日7月5日（この文章を書いている10日前か）のコンサート （大ホール）はG.ホフマンでサン サーンス（第一番）、K.ゴーギャンで チャイコフスキーのロココ変奏曲、F.ヘルマーソンでラロ、という チェロ協奏曲の盆と正月みたいなプログラムだった。ロストロは このシリーズを通して自らは弾かなかったようだ。僕は確か87年に 彼が名古屋にやってきたときに、ドヴォルザークとロココを聞いているが、 今回はうーむ、残念。3000人の聴衆がいるのに、一対一で問い掛けてくるような 強烈な演奏だった。素人の感想としては、彼の指揮は、アカデミー室内オケ を振ってソロも弾いたハイドンの協奏曲集のCDが溌剌としていて好きだったが、 今日はどんなもんだろう。
　カザルス、斎藤秀雄、と偉大なチェリストは後輩の育成にも熱心なのは 何故だろう。日本円で200円程度（日本だと2000円だろう）のパンフレットに あるロストロの挨拶に、
We are all one big cello family.
とあるが、ピアノやバイオリンにはない、そうした空気がチェロには あるのだろう。老いも若きも、エレキ チェロも弾く異才 Sean Grissomなども 出演する幅広い共同的な雰囲気は、適度な商業主義とも良い調和を持っている ようで、チェロ愛好家としては嬉しい。
　ついでに、僕が参加した高分子・コロイドの電気光学の学会も、 毎回メンツがほとんど同じだそうで、規模もお互いを認識できる程度の 人数（海外からは50人ほど）で、とても居心地が良かった。
　こういった現象の根底にはきっと、「好きになったきっかけを共有している」 という意識があるのではないか。何故にチェロを、何故に高分子電解質を、 という。。。