2005年のWhat's New!


最新のWhat's New
ここからしか飛べない過去のページもあるよ.


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11 月 24 日: the little house

子供の頃からなぜだか好きだった絵本に The little house というのがあって, バートンさんの絵も, 何気なく出てくるシャベルカー (別の絵本では主人公なのだ) も, 細部まで気に入っていて, 気がついたら自分も, the little house のような軌跡になっていた.

「都会ってどんなのだろう」と思っている間に, 自分の周囲が三茶のようになっていた, という話. で, 田舎の小高い丘の上に戻ることができたときに, 「もう二度と都会を憧れることはありませんでした」と. わしも, 小高い丘の上に移住しようとしている.

ところで都会では, 坪川くん (いや監督) の映画がトリノ映画祭でグランプリをとったと 友人が教えてくれて, 素晴らしい, おめでとう. 板垣さん, 片岡さん, もぎちゃん, みなさんおめでとう. 今月上旬のシネマスコーレでの上映には参加できずに済まん, と 思っていたら, おおごとになっていたようだ.

まず作品があって受賞があるのだから, 受賞は作品の本質ではない. という程度のことは, わしもありがたいことに, 今年の 2 月, 5 月と 油の数値計算を褒めていただいて, そう思い至るようになったのだけど, 褒めてもらうと寂しくなくなる. つまらないことだけど, 5 月のものが先週あったパーティで, ただで飯を食わせて貰えたりして, ただ飯が本質なのではなくて, 居場所があるというのが ありがたいことなのだと思う. 作品を作るまで知らなかった人が, あああなたですかと, 話かけてくれる. 小高い丘の上でも寂しくなくなる. まあ, 映画は前から書いているように, 何十人何百人と人が動くから, 一人で孤独にネットワーク越しにできる数値計算とは 違う世界なのだろうけれど.

ともあれ良かった.

そういえば, 11 月のあたまに小さな催し物で 「マロニエ通り」などを弦楽器のデュオに編曲して 弾かせていただいた. ピアノ版を覚えている人は, このページをもう見ていないかも しれないけれど, 新しいヴァイオリン版も良い感じになりましたよ. 録音には至らないが.

そういえば鈴木秀美さんのバッハを聞きにスタジオルンデにいった. 物凄く久しぶりだった. 17-8 年ぶり. いろいろな音が 壁面にはりついて物の怪になるまでに十分な時間だ. わしのチェロの音も微かに. それでルンデ友の会がおわるのだそうだ. バルトーク SQ の公開レッスンなど, 折々にお世話になっていただけに, 何というか. 16ミリフィルムに刻んでおかねば.
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10 月 2 日: アコーディオン


お茶の水で衝動買い. いくらだと思いますか?

通販ではこれくらい わしは 1980 円でした.
こういう楽器は, 子供よりも大人が喜んで遊ぶ楽器かと思います.

音はこんな感じ. accordeon.mp3 映画「ジプシーのとき」のテーマ.
Es (E♭) の音が出にくいのだが, まあ, なかなかのものでしょう.

左手がなかなか充実しているのが特徴. 8 つのキーが, ベースとコードになります. どのコードも 3 の音が抜けているのがミソ.


にしても, 1万円のヴァイオリンで遊んでいる人々をちっとも笑えない.
考えてみたら, 初のマイ・アコーディオンでした. ははは.

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9 月 7 日: ヴァイオリン弾きに100の質問

やってみた...
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8 月 9 日: DIY, または混在

お暑い中, 皆さんいかがお過ごしでしょうか.

最近, 新しい楽器になって, いくつかのことが変わった. まず, とても神経質になった. たとえばフローリングに楽器を直接置くのも嫌なので 美しい模様の江戸木綿の布を敷いた.
(イタリア製3号君と, 敷布. この楽器は壊れていません)
普通の楽器用スタンドよりも和楽器的になって面白い. 何かを敷いて, 敷くことにより空間をつくるのはアジア的. あと, サラートを思わせないか, 持ち運びも軽いし.

それから, 楽器フェチであることについて, 肯定的になった. 深読みなんてしないで楽器が鳴りまくるのが嬉しい, それを素直に受け入れられるようになった. 超技巧系に再びのめりこんで, ポッパーやピアッティのエチュードだとか ボッケリーニやコダーイのソナタなどを弾きたくなった. 高い音域もはっきり音が出るし, 弓も軽いので. また, ちょっと別の意味で, バッハも弾きたくなった. 楽器が鳴るようになって幸せなので. 考えてみたら, これらは全て, 他人の書いた楽譜である. ここ 10 年ほど, 自分で作曲したもの, 編曲したもの, 他人の曲だけどチェロパートは自分で書いたもの, など, 結局どれも 自分で書いた楽譜ばかり, 人前では弾いていた. クラシックの演奏家ではないことの, それが一つのけじめだった. それが, 最近は, 比較的どうでもよくなった.

弦も, ヤーガ一筋だったのが, オブリガートやヘリコアなどを 試してみようと思った.

弦を買いに店にいくついでに, (実はこれが本題だったのだが), バリバリに割れてエレキチェロ化されつつある ドイツ製2号君 (昨年ミヒャエル君と命名された) を 持っていった. 今まで, 15年以上も楽器店には恥ずかしくて持っていけなかった楽器. まともな楽器と一緒だったら楽器屋さんに辛うじて持っていっても いいだろうかと思った次第. もちろん, 判ってはいたさ. でも, 金がなかったんだよ. 大きくは, 側板の割れ三箇所, 裏板のカケ一箇所, ネックの下がり, 駒の曲がり. 見積もってもらったら修理代40万とのこと.

はじめて数値化された.

楽器屋さんも「自分の楽器だったとしたら趣味で直してみたいものだけど, うちも商売ですしね」と. そうだ, ついに引導を渡されたのだ.

DIYだ. ということで, とりあえず ff 時に発生するビリビリの原因と思われる 駒だけも自力で直そうと思って, DIY で有名 (だと思っていた) なネット上の某店に相談した. すると, どうも, この店はコンセプトが違うらしい. 訪問してくれと言わんばかりに 駅から店までの地図が掲載されており, 他では扱っていない新規パーツ などが紹介されているため, メールで訪問したいということを書いて相談してみたら, 数回のやりとりの後, 相手が怒りはじめた. どうも, 道具は売るけれども一見さんの相談を受けるような雰囲気では ないということらしい. あと, 素人の DIY を支援する店というわけでもないらしい. そこで, 他の, もっと親切な店で購入した. この切り替えの手軽さが, ネットの悪いところだと思う. 人間関係が殺伐とする.

ところで, 弦楽器の場合, 楽器演奏と楽器製作とは全く別ジャンルだと思っている. 良いリペアマンに楽器を任せて, 自分は演奏に専念するのが 正しいあり方だと思っている. わしの場合, 一番やりたいことは 作曲であるわけだし. しかし, パソコンや自動車などの道具一般でも一緒だけれども, 古くなったもので, まだ使えて, 愛着がある場合, そこから DIY の世界がはじまるのではないか. いきなり新品のキットを買うのも一つの手ではあるが, わしは, まず「あるものから愛おしむ, 鰯でいいやんか」の精神で 生きている.

ともかく, 弦楽器は, 本当にいやらしいし難しい. 大量のお金が動くし, お金を持っている人と愛着の深い人とが 必ずしも一致しないし, 音楽関係全般にいえることだが 「アジアの壁」がある. 本家本元から空間と言葉との距離があるため, 知識, ソフトウェア, 人材の交流について障壁が存在する. マイスキーがフジ子ヘミングさんと共演するのは, 日本ならではだと思うし, ラカトシュのアルバムにだんご三兄弟が入ってるのもそうだし, 楽器についてもそうだ. 不可思議な慣例が多すぎる. ヨーロッパ自体の伝統もそうであるところが ヴァイオリン族の怖いところだが, それに加えて日本特有の事情が加わる. ときどき, 本当に音楽が嫌いになる.

といいつつ, iTMS の検索で「cello」と打ってみたりする.


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7 月 3 日: 天平の甍

伶楽舎の, 笙, を聞いて参りました.

雅楽というのは, 篳篥=オーボエ, 龍笛=フルート, 笙=アコーディオン, 琵琶=ギター, 琴=ハープ, と打楽器ということで, 文字通り管と弦なのですが, 笙をフィーチャーしたライブということでした.

笙は, 祈るように吹くのですね.

ちょっと前に奈良にいったのですが, 少し時間ができたので平城宮跡を観てきました. こんな感じでした.



これ, 奈良という町は, 修学旅行の子供と外国人だけの街でして, 呑み屋はろくにないし, 夜中はバイクが走り回わるし, つまり, 大阪や京都のベッドタウンなのですが. でも, 平城宮跡以外のいろいろなものが残ってよかった. 楽器とか, 楽譜とか. それが長岡京との違いということか. リビアについて, 思い出していた.

番假崇, 秋庭歌一具, 祝賀の曲, のレコードを聞いているのですが, 一度だけお会いした武満さん (笙の音のように, 垂直に立ちのぼっていくものがあった) について思い出していました. 秋庭歌一具は, 武満さんの曲の中でも, ある意味, いちばん 聞きやすい曲なのかもしれない.


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5 月 9 日: 酒とかタバコとか

宮崎県の物産館にいったら,おばさんが 京屋酒造 の「甕雫」がうまいというので,買ってしまいました. なんでも,地元宮崎でも入手困難であり, 物産館に入荷したら買い占めて, わざわざ地元に送るという人がいるとか何だとか. 容器の形からして,呑兵衛どもを吸引する力があります.

そういえば, 東光 「大吟醸袋吊り壜囲い」だとか,も米沢の蔵元までいって 買ってきたものがあります. 他には 酒井ワイナリーで買ったワインもあったりします.

という感じで,酒の薀蓄話もしようと思えば出来ないわけではなく, というか,酒の話は大好きで,酒の話よりも飲むのが大好きで, そもそも酒屋の孫だし,出身学科は入学早々バスゼミと称して 白州のウイスキー醸造所に連れて行かれるところで, 低温発酵による日本酒の醸造技術は,江戸時代の日本が 世界に誇るバイオテクノロジーだ,などという講義を する人々に教育されてきたわけで, 10 年も web を続けてきて酒の薀蓄話があまりに少ないことに, かえって自分で驚きました.

ネットで酒について語る人々は,凄すぎですね. もう,ついていけません.

ここで魂の問題に行き着こう. どうして,酒の話を web に書かないのか. というか,酒に対して執着がある割には,酒関係の web を 徘徊する趣味もなく,これまで平然と暮らしてこられたのか.

思うに,酒とわしとは常に一期一会だからではないか. 酒だけではない,珈琲やタバコ (何年か前にやめたが) も, うまい奴に出会えれば,それが何様であっても構わないし, 明日また同じものに出会いたいともそれほど思わない. つまり,銘柄にこだわりがわかない. 銘柄に執着がなければ,web も見ない. それって要するに,単なるアル中,カフェイン中,ニコチン中, と言ってしまっても良いようにも思えるが,そうではない. 同じアルコール濃度であっても,やはりうまいものに出会いたい. が,継続して付き合いたい,というほどの執着がない, ということなのだ. その根底にあるのはやはり,楽器や機材などと違って, 酒や珈琲は食い物だ,ということなのだろう. 「鰯でいいやんか」の精神にのっとれば, そのときどきに,うまいと思うものは異なる. 一定以上のレベルに達していて欲しいが, 実際に達して自分の欲求を満たすものが 「これ」であるかどうかについては, 食べ物や飲み物の場合は拘束力が弱いのではないか. 自分が決定的に気に入ったものが, 「アサヒスーパードライ」のような工場製品ならば, もう少し長い付き合いが出来るかもしれない. しかし,「甕雫」のような限定品のようなものの場合, 次に出会える可能性について妄想して,無理をするよりも, 最初から諦めた方が幸せなのだ. 購入する小売店については,「この人が仕入れるものなら 安心」という,「一定レベル以上を満たす」ための 役割があるから,どの小売店が良いか吟味はするが (以前から書いているように珈琲については 一店舗からしか買わない),呑む銘柄については拘っては いけないのではないか. だから,クダクダ書かない.
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3 月 9 日: ライブありがとうございます

昨日のライブは, 本当に沢山の方にお越しいただきまして ありがとうございます. わしはくもカルでは末席でありまして, 突然出られたり出られなかったりして, なかなか事前に告知できない のが残念なのでありますが, はじめての方と出会えるのも, 一度お会いした方とゆっくり喋れるのも, 嬉しいです.

くもカルも, 本当に年々パワーアップしてきて, やばいくらいです. 最近はあんまり「自」画ではないので, (自)賛してもいいかと思う. とくに最近の目玉としては, 画像作品が面白いと思います. 一つは砂漠を旅するくもカル, もう一つはプラハを旅するヒヨコ君の 淡い恋, 最後は, ミミズのふん, です. いや本当, 素直に楽しんでいただけるかと思います.

実は今回, わしチェロも, 若干パワーアップしまして, 割と真面目に, ドイツ製 II 号君のエレキチェロ化を実施しておりまして, ベースの渡辺さんはじめ皆さんに教えていただきながら, 一番いい感じの拾い方を試行錯誤しております. ギターで言うところのエレアコというのか. それから, 弓もまともな弓 (Paulus) になって, すごく弾きやすくなった. そういう意味で, ハード面でのパワーアップはしたのですが, ちゃんと稽古に出なきゃ. . .


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2 月 5 日: 伴奏有り

Ave Maria 2nd cello バッハが 平均律クラヴィーア曲集 および無伴奏チェロ組曲を作曲 してから約 283 年, グノーが何を思ったのか歌をつけてから 152 年, 日本の辻チェロ弾きによって, 有伴奏アヴェマリア (mp3, 3.2 MB) として, ここに再生しました. ご笑覧ください.

チェロとはじめて出会った頃から, 一度やっておかねばならんと思っていたのです. だって, コード進行が途中まで一緒ではないか (9 小節目に Em が二発続けて入るところがミソといえばミソです). が, まあ, いくらなんでも誰かが先にやっているだろうと思っていたわけです. が, このたび, チェロ歴半世紀以上の先輩がそのような試みはご存知ないと おっしゃられたこともあって, では, ということで, 恥ずかしながら公表することにいたしました.

この曲はなんと, 1 曲のなかに無伴奏チェロ組曲の前奏曲が 3 曲も使われています. つまり, バッハの前奏曲 4 つから出来ているのです. 1 曲で 5 曲分グノーもびっくり, この豪華さ. オーケストラのパート練習の息抜きに, アンコールピースに, ソプラノ歌手と友達になりたいチェロ弾きのあなたに, いかがでしょうか. . .


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1 月 31 日: カーボン弓

現実逃避モード. Traversiさんの 2004 年の楽器が あるというので, ふらっと楽器店に入って, またも試奏してしまった. 個人的には自分の 2003 年の方が好き. 細かい感想は内緒. 弓は表示価格 70 万ほどのギョームの弓を試させてくれた. 細かくみたら別だろうけれど, 基本的には自分の Paulus と同じカテゴリのものだった. やはり, 頭抜ける感動を得るためには 1 ランクでは駄目で, 2 ランクは上のものでないと というのは本当らしい. すると (フレンチの) オールドかしらん.

面白そうだったので coda bow を試した. (1) ギョーム, (2) coda bow classic, (3) coda bow aspire, (4) 5 万円以内の 初心者用フェルナンブコと並べてみたけれど, 弾きやすさはこの順番だった. カテゴリとしては, 初心者用と aspire の使い勝手はほとんど変わらない. 二つとも太く重く感じる. 一方で classic は明らかにギョームの側に入る. 自分の Paulus は (1) と (2) の間にきれいに入りそう. 興味深いことに, 重さを測ってもらったら (4) が最も軽くて 78.5g, (2)(3) が 80g, (1) が 80.5g だった. 手に持った感触は (4)(3) が 明らかに重いのに. また, 同じ会社のカーボン弓にしても, 性格, 性能がかなり異なるのも興味深い.

一方で, 音色は (1) と (2) とで違った. (2) は, いくつかの周波数成分を抜いたような感じがする. 生ピアノに対する, コルグの ai 音源のピアノの音のような感じ. 軽くて明るい. (2)と(3) の音色の傾向は似ており, (4) は系統としては (1) の側に入る.

結論としては, (2) の classic は, 10万ちょっとで買えるのに 50 万以上の弓の側に属する操作性を持っているので, セカンドボウとしては買いだと思った. web に書かれてあることを概ね納得した次第.


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1 月 16 日: 正月デモ

スズキ メロディオン PRO-37 V2をゲットしたという話は 先月書きましたが, これは素晴らしい楽器です. いろいろ遊べそうだ. と, 遊んでみました. お耳汚しですが 正月デモ @メロディオン (mp3, 7 MB) でも.

音域は, ヴァイオリンのG線より全音低いFから, E線のオンターブ上の Eより半音高いFまで. つまり, 超ハイポジションのない ヴァイオリン, あるいはクラリネットと同じくらいの感覚でしょうか.

まず, リード楽器特有の, 雅楽っぽい和音が面白いかな. ピアノと違って, アフタータッチが自在. あと, タンギングによるコードのトレモロが面白いかな, と. こういう楽器の独奏なのに対旋律を入れられるのも面白いかな. 演奏は, 立ち上がりは本来いいのですが, 吹き方がまだ甘いのかな.

正月デモ@二胡 (mp3, 1.3 MB)も.
二胡は, 駒の側ではなく胴体の後ろ側にマイクをセットします. ( 横浜大世界 のステージで勉強した. 上海花火の映像も凄かった. )

正月デモ@ジャンベ (mp3, 2 MB)も.

正月デモ@ミニカリンバ (mp3, 0.46 MB)も.

「 ワインの時間」@新しいチェロとピアノ (mp3, 7 MB).
去年の夏に作ったけど, ネットにあげるのは最初です. ワインの時間, としたのは, 彼がワインが好きで (彼女は日本酒だそうだけど) 日本酒だと, 曲名としてはいかがかと思ったというだけのことで, うまい酒を呑むたびに, いろんなことが思い出されるわけですが, 末永く, こんなかんじで穏やかに生きていけたら, と思いまして.

録音についてですが, 新しい楽器の良さを拾えていない. もちろん, 前の楽器よりもはるかに良いんだけれど, 生で感じる圧倒的な 音色の違いを再現できていない. しょせんは録音だからなのか録音技術の問題か. VS-880の16ビットで録っても, UA3-FXの24ビットで録っても違いが出ないので, そもそも入口の「定番」SM57が問題なのか, 置き方が最大の問題だという気もする. もちろん, 宅録のデッドな空間だからと今一のデジタルリバーブ ( ・VS-880FX: 一番マシ. VS Proで 細かく設定できるし ・UA3-FX, Soundit!: おもちゃっぽい ・Music Studio 定番シェアウェアだったけど, ここ数年でかなり進歩して, 生音録りに使うには十分だと思った. が, 付属のエフェクトは 計算してますという感触が強いので, VST対応の良いエフェクトを 探すのが正しい道なのか?) をかけちゃって 殺しているというのもあって, 要は何から何まで問題なんだけど, 時間と根気と 何か足りないような気がする. (曲の中間部で, 跳ねる感じのパッセージのあとでリバーブが他より強まっている 感じがする部分があるけど, これは楽器自体の残響なんっす. 素晴しい) チェロの宅録を指南してくれる人はいないかしらん. やっぱり難しいのですか. やらねばならないことが他に沢山あるので, この問題は後回しかなあ.


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1 月 8 日: 手首足首

あけましておめでとうございます. 今年も宜しくお願いいたします.
今年が終わると, 本サイトも丸 10 年ということです.

正月早々ですが, バタ足が上手になったという話題から.
わしが子供の頃からやっていることはチェロと水泳でして, 最近になって, やらせてくれた親に感謝するようになりました. なぜなら, この二つは, 大人になって始めると越えられない 一線が間違いなくあるので. それから別の共通点としては, 両者ともに 死ぬまで一人でも楽しめるし, 二人以上ですと余計に楽しいということがあります.

最近, もう一つ重大な共通点に気がつきました. それが, バタ足のコツに関わる「柔軟な足首の動きを作るための 意識の持っていき方」です.

チェロが「鳴る」かどうかは, ひとえにボーイング (運弓) に かかっておりまして, ボーイングの原則は, 「 腕の重みを弓にかけ, 弦に対して弓を直角に当て続ける」ことです. これ, 弓の中央部を弦に当てて静的に直角を作るのは 容易ですが, そのままの肘の傾き (腕と二の腕とのなす角) のまま 腕を手前に引いて弓を先端方向に動かすと, 直角からはずれていきます.
それを回避するためには, 肘の傾きを可変にすると同時に, 弓を持つ右手の手首を柔らかくして, 任意の腕の位置において常に弓が弦に対して直角になる角度を 作ってやる必要があります.
いま, 「手首を柔らかく」すると簡単に書きましたが, これがミソであり 簡単ではありません. というのは, 何かモノを掴んでしまうと, 普通は手首の動きも硬くなるからです. ためしに, 何も持たずに 右手首の力を抜いてから腕を揺らしてみてください. 手は, ぶらぶら腕の動きに翻弄されるがままになるでしょう. これが, 手首が柔らかいという状態です. その次に, ゴルフボールでも折りたたみ傘でもいいので, 何か100g程度の モノを持ったまま同じことをしてみてください. 手は, さきほどのように自由にぶらぶらしないでしょう.
柔らかい手首を作るための訓練は, 何かモノを持ったまま腕を振って, モノを落とさずにかつ何も持たないかのように手の運動が追随できるように なるまで, 繰り返すことです. この訓練はいつでも何処でも出来るでしょう.
実際に弓を持ってチェロを弾くときに重要なことは, この柔らかい手首を作った上で, 腕の運動の意識を腕からくるぶしの あたりに持つことです. 弓を握っている手先の意識は無くすということです. くるぶし付近に意識を置いたまま腕を動かし, かつ手首が柔軟であれば, おのずと弓は柔らかく動くわけです.
同時に重要な意識として, 右手の指の「粘り」があるのですが割愛します.

クロールのキックであるバタ足においても, 足首を柔らかくすることが コツであることは, どの成書でも指摘されています. わしも, 足首を柔らかくしてキックしているつもりだった. でも, 先日ふと気がついたのです. キックは, 足首から先は無意識状態にして, くるぶし付近を 動かすように意識すると格段に楽になることを. なんだ, チェロの右手と同じではないか.

わしは実はキックが下手で仕方がなかった. 水泳におけるプル(腕)と キックの推進力に及ぼす比率は, 背泳が 5:5 平泳ぎが 3:7 クロールは 8:2 くらいだと言われています. わしは, 自分のプルが上手だと思います. というのは, 自由形で同じタイムの人とキックの練習をすると, 必ず負けるからです. また, ベンチプレスなどをすると筋力的にも明らかに負けていることが わかります. なので, 腕の技術で泳いでいるとしか思えないわけです. また, 水泳以外の陸上の競技はどれもダメなので, 余計に足には自信が持てませんでした. 「せっかく水の中でやってるのに, なぜキックで頑張らねばならないのだ!?」 とまで思い込んでいます. 実際, 上に述べたように クロールの 80 % はプルで決まるわけだし.

でもこのたび, キックが苦手なのは, ただ単にコツを掴めていなかったからだと いうことに気がつき, 愕然とした次第です. キックが速くなったからといって, 次の課題としてプルとの コンビネーションがあるわけですが. 新たな発見があるということは生きている証しだと思って, 今年も精進しますわ.


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