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12 月 13 日: 楽器
チェロ: Paolo Traversi 2003 (Giorgio Grisales 工房)
弓: G.A.Paulus***
H. Villa-Lobos Bachianas Brasileiras No. 5 Aria
サンプル演奏 4 (自作即興, Vc, mp3, 1.9 MB)
この録音の紹介
cello → MXL V67G (マイク) →
CANARE EC02B (ケーブル)
→ E-MU 0404 USB (IF) → SONAR LE (DAW) エフェクトなし
(使用 PC).
弦は Jargar mitte (A,D), Spirocore クロムスチール (GC).
サンプル演奏 3a 古いドイツ製2号による演奏 (
Vc
この楽器の紹介,
mp3, 1.2 MB)
サンプル演奏 3b 当 Traversi (新しいイタリア製3号) による演奏 (Vc, mp3, 1.2 MB)
曲は,昔ライブ用に
桃梨
さんの曲につけた自作オブリガート.
この録音の紹介
cello → MXL V67G (マイク) →
CANARE EC02B (ケーブル)
→ E-MU 0404 USB (IF) → SONAR LE (DAW) エフェクトなし
弦は両者とも Larsen Solist (A, D), Spirocore タングステン (G, C).)
IC レコーダの H4n で録音したもの.
サンプル演奏 3c (楽器 Traversi, レコーダー H4n, mp3, 1.2 MB)
cello → H4n
この録音の紹介
サンプル演奏 2 (ヴォカリース, Vc&Pf: 01/WproX, mp3, 7.8 MB)
この録音の紹介
cello → MXL V67G (マイク) →
CANARE EC02B (ケーブル)
→ E-MU 0404 USB (IF) → SONAR LE (DAW),
Classic Reverb & EQ
微量,
(使用 PC).
弦は Larsen Solist (A, D), Spirocore タングステン (G, C).
サンプル演奏 1 (自作, Vc×2, mp3, 3.2 MB)
この曲の紹介
cello → Shure SM57 (マイク) → Roland VS-880
→ Datasonics VS Pro Score (制御ソフト).
弦は Jargar mitte (A,D), Spirocore クロムスチール (G, C).
I. いきさつ
この週末に, 新作のイタリア製のチェロとドイツ製の弓を
買ってしまいました.
週末にわし誕生日でして, 妻が何かを買ってくれるというので
「もう34歳か, 立派な中年だ, 大人に相応しい楽器を」
ということで, 2 万円近くもする鍵盤ハーモニカ
スズキ メロディオン
PRO-37 V2を
買ってもらいました. お世話になっている珈琲店に持っていき
ちょっと吹いたら, 社長さんに
「大人になっても, 少年のように楽しそうで何よりだよね」と
言われました.
この鍵盤ハーモニカは, さすが「Pro」と書いてあるだけあって
素晴らしいわけですが,
購入時に, より素晴らしいかもしれない対抗馬として,
ホーナー (ドイツ) の 4 万弱のものと比較するために,
試奏させてもらいました.
これがいけなかった.
そのとき「試奏癖」がついたのです.
(ちなみに, ホーナーよりもスズキの方が音の立上りも抜けも良くて
華があり, 気に入りました. )
で, その後, 街をふらふら歩いていたら
弦楽器屋さんがありました.
そこで, チェロを 2 本ほど試奏させて
もらいました. そのとき, 妻がこう言ったのです
「B ちゃんって, 実はチェロ上手だったのね」(*)と.
そうなのか, そうなのか!
やはり, 音楽というのは, どんなに作曲が
良くても, どんなに深い思想がこめられていても, 速弾きしても,
それ以前に「楽器が鳴ることそのもの」が音楽なんです.
この 20 年間も, 鳴らない楽器のために, 人々に誤解されてきた.
鳴らない楽器だと, 全てが駄目になるんです. 速いパッセージも
弾けないし, 余分な力がかかってしまい音程もはずれてしまう.
このことは, 既に子どもの頃に
同門 4 人と演奏会で順番に弾いたときに,
親兄弟友人知人みなに理解されていた.
今から思うと, 小学校の頃からチェロを習っているような家庭の子供で
親が楽器を買ってくれなかったという人はいないわけですが,
こればかりは人生やり直しも出来ません.
そこで, いつか自分で買おうと, ずっと思っていたわけです.
話を戻しますと, 弦楽器店では 2 時間半くらい試奏したのですが,
家に帰って再び鍵盤ハーモニカを吹いていたら,
「おお!これもいいじゃん. 」
と, 思われてきました.
実は今週末, 勤務先のクリスマス会がありまして,
合唱サークルのピアノ伴奏を頼まれついでに
チェロの二重奏を演奏する予定であります.
3 曲ほど自作や他人の作品を編曲したのですが,
タンゴ (「ジプシーのとき」から) も,
Oblivion (A. Piazzola) も,
「神様だけが知っている」(自作) も,
良い感じに吹けます.
楽器として, アコーディオンに勝てる部分もあります.
たとえば, 吹いた直後のアタック. タンギングで作るトレモロなど.
メロディオン PRO-37 V2 の
サンプル演奏 (mp3, 7 MB)
この録音の紹介
PRO-37 V2 → Shure SM57 (マイク) → Roland VS-880
→ Datasonics VS Pro Score (制御ソフト).
でも, チェロのデュオだという話なのに,
わしが鍵盤ハーモニカを取り出したら, お聴き下さる方々,
ご一緒させていただくチェロの方に失礼かもしれない.
でも, 今さら, あのボロいチェロを弾くのが嫌になってしまった.
では, どうすれば解決できるか!?
そうか, あの試奏したクレモナの楽器を買えばいいんだ!
ということで,
翌朝, 家族会議を経た後,
一生ものなのに, たった 2 本の中から選ぶのは何だから,
5 本くらい試させてもらったら, ということで昨日の店に電話をかけたら
早速, 2 時間以内に都内の様々なところからかき集めてきてくれました.
で, またまた 2 時間ほど店内で
弾きまくったあと, 持参したハードケースに入れて
そのまま持って帰ってしまいました.
今の自分としては, 弓はともかく,
楽器は, 大変セクシーで残響感の心地よい素晴らしい楽器を
入手でき納得しております. 車でいえば, アルファロメオのようです.
細かいチューニングは年明けにしてもらうことにして,
とりあえず現状でも素晴らしく鳴るので, 週末が楽しみです.
II. 楽器選び
楽器は, Paolo Traversi さんという方の作品です.
彼は, クレモナの
Giorgio Grisales
さんの
工房
(参考:
Grisales-Russ
)
の職人であり, マエストロの作品ではなく
ワークショップ作品ということになります.
チェロは, 大きく分けてオールド (19 世紀以前の作品),
モダン (20 世紀前半までの作品),
新作 (10 年以内くらいの作品) とあり, 新作は
・10 万円前後の入門者用 (工場製量産品)
・20 万〜 50 万円程度の工場内半手工量産品
・30 万円 〜 100 万円程度のルーマニアや中国などの工房製品
・100 万円 〜 500 万円程度の旧西側の工房製品
に大別できるかと思います.
日本のネットの弦楽器界ではお世話になっている方が多いと思われる
佐々木朗マイスター
の本を拝読すると, 楽器は, 自分の国で作られたものを買うのが基本である,
ということだそうです. ところが日本のマイスターの新作は
200 万円は下らないので, 今回は手が出ません.
一方, 日本人はクレモナの楽器が大好きなのだそうです.
実は, バイオリン発祥の地のクレモナが復興したのは
60 年前にかのムッソリーニが国立のヴァイオリン製作学校を作って
からのことだそうですが, ともあれ, 「ワインならブルゴーニュ」
のようなブランドになっているのでしょう.
ところで, こういうものは,
本来は, ふらっと店にいって買うものではありません.
ではどうするかというと, 先生が, 良いものがあったら
教えてくれるものだと, わしは思っています.
そういう場合でも, お店を通すこともありますし,
人から人へ直接ということもあるかと思います.
この辺りは, 多分, 金魚の世界と一緒でして, 良い金魚が
そんなに簡単に市場に出回っているわけはないのです.
知人友人から伺う話も, そういう例が大半です.
人のつながりが大事だと思う次第です.
しかし, わしは現在習っておりませんし,
以前と多少は状況が変わっていると思います.
というのは, やはりネットの情報が増えてきたため,
あまりお店が無茶をやるということは
なくなってきているだろう, と.
同じ作者の外国における販売価格も一応は調べられる.
どうして, その価格になるのか, についての理由説明も,
納得できる解説にあたる機会が増えてきた.
ということで, 以前弓の相談にふらっと立ち寄ったお店で
納得のいくお話が伺えたことがあったので
(わしの演奏上の欠点を的確に指摘してくれた),
今回はお店で買いました.
先生経由で入手する場合は,
先生の眼を通した後なので間違いが少ない,
そのかわり選択肢は限られます.
つまり, 何よりもチェロ人生において
良い先生と出会うことが重要だということです.
お店で買う場合は, 広大な「はずれもの」空間の中から
自分の一品を選ぶわけですから, 途端に難しい話となります.
わしの性格をご存知の方なら, 「ワインならブルゴーニュ」的な
考えを毛嫌いしていることも容易にご想像いただけるかと思いますし.
理想をいえば, わしは日本国内, あるいは伺うことが容易な
ところで製作している職人さんとじかに話あって,
こちらの演奏を聞いてもらって, 少々お願いを申し出て,
作ってもらうのが一番だと思います.
家を作るときと同じような工程です.
職人さんが一年に作られる楽器は 6 本ほどらしくて,
それならば, わしの側に十分なお金があれば, 半日くらいかけて,
そういうお願いをしても悪くはないのではないか, と思うのです.
現実に戻りますと, それではと楽器を買うためには
お店で出会うしかない, と.
実際に入手するまで 4-5 回ほど各地の店で
真剣に試奏していますが, 結論から書きますと,
100 万円を切る楽器でわし的に満足できる楽器には
出会えませんでした.
本当は, 東欧あるいは中国の掘り出し物を根気強く
探せたら良かったのかもしれませんが.
せっかく買うならば,
自分が今持っている楽器に比べて, 圧倒的に素晴らしいものに
変えたいものだと思います.
余談ですが, 楽器の変えどきはいつが良いのでしょうか.
わしは 11 歳小学校 6 年でチェロをはじめたのですが,
中学 2 年の頃にサン=サーンスの協奏曲 (1 番) を習いました.
早くてこの段階, 遅くとも, バッハの無伴奏を習った
中学 3 年〜高校の頃には, 今回のレベルの楽器が欲しかった.
サン=サーンスを弾くためには,低音から高音まできれいに
響いてくれなければ練習にならないからです.
さて, 今回, 実際に使うものを含めた 5 本は,
クレモナのワークショップ作品 3 本 (A, B, C),
3 年くらい管楽器のプロが趣味で弾きこんだ作品 (D),
クレモナのマエストロ作品 (E), でした.
実際に決めたのは A で, 最後まで対抗としたのは E です.
購入した日の前日に試奏した 2 本は,
A, B なのですが, はじめは B が良いと思いました.
B が妻の発言 (*) をひきだした 1 本です.
ただ, これくらいのランクでは, 現在持っている楽器と
比較すると圧倒的に素晴らしいのですが, 楽器本来の力としては
「力にむらがある」というのが正直なところだと思います.
100 万円以上の楽器でも, 数 10 万円程度の価値しかないものも
あると思う.
そこで,一定の演奏能力のある人だったら,是非とも
じっくり試奏した上で自分の納得する一本を選ぶべきだと思います.
ここで,産地の話に戻りますが,上の方では
日本人のクレモナ信仰を揶揄するような書き方をしましたが,
現実問題として,クレモナ以外の産地で
5本も6本も同じ100 万円台の
ランクの楽器を試奏できるような産地があるか,
と思うわけです.
楽器店にはクレモナ産しかないのだから,仕方がないではないか,と.
話を戻すと
B の欠点は, a 線と d 線はきれいに出るのですが,
下の 2 本の線 (g, c) に力がないことです.
ラロの協奏曲の第一楽章冒頭が鳴るかどうかで判断しました.
それに比べて, A は B ほど音域によるむらがありませんでした.
C は, 以前に別の機会に試奏したものを, 再度取り寄せて
いただきました. 以前は, 明るくてきれいな音が出ると思った
のですが, A と比較してみると思ったほどでもないことが判りました.
調整をした方も「まだ調整中だ」とおっしゃっていたのですが,
その理由がわかった感じがします. 全体的に音に腰がなく,
僅かにふにゃっとしていました.
D は, 3 年ほど弾きこんであるし, 元来のレベルが予算より上だと
いうことで期待したのですが, 他の楽器と違ってイタリアっぽい艷が
感じられませんでした. 確かに落ち着いている.
しかし, 現在のわしの楽器をそのままグレードアップしたような感じで,
何というか, つまらない. 「室内楽向き」というのは, このことを
言うのかとも思いましたが, それにしても地味だ.
残るは E です. これは, 本当に迷った. 音の減り張りがはっきりつく.
何よりも, どの音も出だしがくっきりと前に出る.
協奏曲向き. ボッケリーニの B-dur の協奏曲 (最近では原典版が
使われるようになって影が薄くなった) の冒頭の 3 つの音 (f-f-b) で
コンクールでは勝負がつくのですよと先生が昔おっしゃっていたが,
これは勝負に出られる感じがする.
ああ, こんな楽器だったら人生変わっていたかも! と狂喜させる
何かがあります. 渦巻の彫りも, さすがと思わせるものがあり
5 本の中でも一番美しい.
しかし, E に対して気になったのは「余韻が足りないのでは」
ということです. たとえば, A で「鳥の歌」の冒頭を弾く.
g 線で「ミ」を弾いて, d 線で「ラシドレミー」とあがっていくとする.
チェロ弾きの方はご存知のように, d 線の高い方の音は
本来チェロの構造的に鳴りにくい. とくに安い楽器では全然鳴らない.
でも, 楽器 A では, 「ミー」の音を弾きおわって弓をあげて
左手はビブラートを続けていると, 美しいニスによる反射のきれいな
楽器の表面を, 残響が, 深い森の中にひっそりと静まり返る
湖の水面に波紋が一筋二筋広がっていくように,
走っていくのがわかる. 楽器 E では, それが弱かった.
結局, アタックでは E が, 残響では A が勝っていると思ったわけです.
問題は, 残響が多いといっても, それが悪い残響ならば不要であるし,
ただ単に表板を薄く削れば実現できるのかもしれない.
まあ, A は, アタックも他の楽器 (B, C, D) と比べると勝っており,
長音でも短音でも十分に豊かで芯の強い音を出すからいいのだけれど,
「これが, より高級な楽器だとどうなるのか?」ということを
確認したくなりました.
そこで, 400 万円くらいの手の出なさそうな
同系列の楽器を試奏させてもらったところ,
やはり, 似たような残響がありました.
というか, 新作としては高級品の部類に入るその楽器と A とを
比べてみても, 贅沢を言わなければ十分対抗できるのではないかと
自信を深めました.
ちなみに, マエストロ製の E は彫刻が美しいと述べましたが,
若手の作った A も, 裏板が単板の征目を使っており面白い点,
ネックの裏側の彫りがわざと表面を乱してあって若さを感じる点,
など, 実験しているな, という親近感を感じました.
師匠の Giorgio Grisales さんの作品は
表面の仕上げが美しいと外国の楽器店にも書いてありましたが,
Traversi さんの作品も負けずにきれいです.
表面に駒がうつりこんでいる写真を御覧ください.
ちなみに, 師匠の方もネットで調べると 1963 年生まれと
比較的若いマエストロなので, Traversi さんは, わしと同等あるいは
若い方なのではないかと想像しております.
(後日談) その後, 同じ工房の職人さんに魂柱やペグまわりなどの
調整をしていただいたのですが, わしと同じくらいの
年の背の高くて大きい豪快な方だと教えていただきました.
(さらに後日談) その後, クレモナにいったときに工房を訪ねました.
ということで, 総合的にみて A に決めた次第です.
III. 弓選び
弓は,
G. A. Paulus***
というドイツの工房のものです.
弓も, 実際に触ってみなければわからないものです.
しかも, 産地よりも一本一本の特性のばらつきが顕著になる.
はじめ, 5 本の楽器を試すときは, 店内で弾いておりました.
曲でいうと, たとえば「愛の挨拶」がきれいに聞こえるか, という
観点があるかなと思います. 全体的に歌える楽器であるか,
楽器の「鳴り」が大事ですので.
その後, A, E の 2 本に絞った上で, 弓の候補を
防音室に持ち込み, より細かい観点から選定しました.
といっても, 弓は低価格品, 20 〜 40 万円くらいの中級品を
越えたら, 一気に 80 万円以上になって趣味の世界に入ります.
で, 弓は音楽における身体運動能力を規定してしまうものであり,
かなりのお金をかけても正直満足できません.
楽器, それも新作楽器に関していえば, わしならば
数百万円クラスの新作までならば, クラスに応じた見返りが
あると思いますが,
それを越えて数千万円のオールド楽器を持ったとしても
自分の技術が追いつかないと思います.
でも, 弓に関してはたぶん際限がない.
今回は, 中級品の中から選びました.
確認する観点としては, 要するに運弓がスムーズにいくかどうかという
ことに尽きるわけですが, まず, 腕の重みを伝える練習を
適切に実行できるか, そのあと全弓を確認します.
弓による差が最も出やすいのは, 弾ませるときで,
フロッシュにおけるスタッカート, 中央および先端における
スピッカート, などです.
前者は, ベートーヴェンの「魔笛の主題による 7 変奏曲」の
第 2 変奏の部分がわしの場合, 実力が出るような気がします.
後者については, パガニーニの「モーゼ変奏曲」が
弓の性能を顕著に反映します. さすがパガニーニだと思います.
弦をまたいだ運動としては, ピアッティの C-dur の「カプリース」を
試しました. ピアッティのカプリースは, 本当に音楽性が豊かであり,
かつ, こうした弓や左手の運動を細かく反映する良い曲集だと思います.
2 本の弦をまたぐ運動としては, カプリースの 1 番でもいいですが,
バロックにこういう音型は多いので, J. C. バッハの
D-dur のソナタの 1 楽章結尾のあたりや,
J. S. バッハの無伴奏の 1 番の前奏曲の後半, などを弾いてみます.
それから, 全般的に細かい弓の返しが思惑通りに実現できるかどうかは,
ドヴォルザークの 1 楽章や,
サン=サーンスの協奏曲 1 番の 3 楽章などでわかります.
書き忘れましたが, 楽器の基本性能としてフラジオレットが
きれいに出るか, というのがあると思いますが,
カサドの無伴奏チェロ組曲の 1 楽章後半や, 2 楽章冒頭などで
辛い目に遭わないかどうかを, 確認しています.
結果的に GA Paulus を選んだのですが, これは全くブラインドに
選んだものでして, どこの国のものかすら知らずに選びました.
あとから弓の本などを読んでみると良いメーカーだと書いてあって
ほっとした次第です.
追記:最近, 某掲示板で「(二つ星**の製品と思われるものの) 腰が弱い」という
書き込みを見ましたが, うちでは腰が弱くなった気配は全く感じません.
毛換えは 1 年ごと (佐々木マイスターの提案どおり梅雨どきにかえる)
ですが, 強くはらなくても (毛と木の最近接距離が 8 mm以下でも)
ff が出ます.
フランスやベルギーものは良いものが多いのですが若干高い気がして,
ドイツの弓って穴場だなあと思うくらい, 結構, 気に入っています.
が, 最近, ギュンター師匠がなくなられたそうで, お悔やみを申し上げます.
IV. まとめ
わしとしては, 今まで勉強したり弾いたりしてきた
全てのレパートリーを, この楽器と弓の組み合わせで
弾き直したいです. 要するに, 人生やりなおしたいです.
そういうことを考えると, 涙がでてきそうです.
一つお願いしたいことは, この文章を最後まで読んでいただきました方々の
お子さんにもし楽器を学ばせるとしたら,
良い楽器を与えてやってください, ということです.
また, 大人になってから自力で購入される方の参考になればとも思いました.
不明の点, わしの思い違いなどがありましたら, 御指摘いただけますと幸いです.